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虫の知らせ

私の携帯には着信や発信の履歴がほとんどない。
電話で話したほうが早いようなことも、メールでやり取りする友人が多いのだ。
それはともかくとして、ある日の0時をまわった頃、聴きなれぬ着メロが鳴った。
(ほとんど電話がかかってこないというのに、一番好きな曲を着メロに設定している・・・)
電話をくれたのは、大学の研究室時代の先輩。
先輩とは、ここ数年、年賀状のやり取りくらいしかしていない。

「お久しぶりですね。一体どうしたんですか?」
「突然ごめんね。なんだか虫が知らせたというか、ふと気になって。・・・元気?」

何の予感があったんだろうと思うと少々薄気味悪い(って言葉が悪いですが・・・)のだけど、気にしてくれる人がいたことが嬉しかった。
しかも何年も直接会ったり話したりしたこともないのに。
この6~7年あたり、私の友人知人は結婚や出産や遠方への引越しなど、人生のイベントが目白押しのフェーズ。
遊び相手も徐々に減っている。
昨年の飯島愛さんのことも他人事ではない気持ちです。
だから、先輩からの数年ぶりの電話は、なんだか意外な気持ちと同時に、とても嬉しかった。

しかし・・

「いやぁ。元気そうで良かった。仕事は相変わらず?」
「はい。今回は転職もせずに、変わらずです」
「結婚とかは?」
「いえ、全然。一人でボケってます」
「そう・・・。ふと何かあったかなと気になったんだけど・・・」
「・・・」
「・・・」

近いうちに、久しぶりの飲み会もしましょう、と会話は締めくくられました。

せっかく気にしてもらったというのに、何も代わり映えのしない自分に我ながらため息でした。

虫は何を知らせたの?

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